金重有邦 作 「伊部志呂茶碗」(商品No. 7265) |
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418,000 円(税込)
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金重一門の中にありながらも常に自分自身への問い掛けを続け、
一人の陶工として作品制作をする金重有邦先生の、
窯出しされたばかりの新作伊部志呂茶碗です。
令和6年2月に窯出しされたばかりの最新作で、
翌3月に開催された「金重有邦展 いにしへ ゆ」に出展された作品です。
伊部牛神下の特注の電気窯にて焼成された作品で、
緋襷を更に突き詰め「志呂」の名を冠するに至った茶碗です。
これまで発表されてきた伊部土窯による「志呂」作品は、
炻器として成立する瀬戸際の火加減の中に眠る、
無垢で可憐で初な白を土の中から呼び起こしていましたが、
本作は高温度帯にて完全に焼き締まった不変の白が展開されています。
良質の田土を使用した土肌は、焼成直後ながらすでに丸みを帯びており、
まるで川底で摩耗した石のような、芯を残した柔らかさのある質感となっています。
電気窯による高温焼成によって生まれた、本作だけが持つ芯のある滑らかさを活かすため、
前回の志呂の磨き上げるような作風とは打って変わって、土を叩き、撚り、伸ばし、貼り付け、
まるで鍛え上げるように作品を組み上げており、圧倒的な存在感を持たせています。
今回もまた自身が持つ最高の窯道具である「手」を使って、
指の骨が軋もうとも納得の行くまで粘土を編み上げており、
僅か10cm四方の掌に収まる粘土の塊でありながらも、
まるでこれが一つの茶室であるかのように入ったら帰れないような雰囲気を漂わせています。
ほんの僅かに出た緋襷は、まるで藁がそっと触れただけのような風情があり、
他者へと問いかけるような作品を作り続ける有邦先生らしいです。
共箱(四方桟)
径13.2cm×12.1cm×高さ8.7cm
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公開日時:2024-04-03